目が頻繁にピクピクしてしまう病気・眼瞼痙攣の治療法として注目されているのがボトックス注射ですが、実際に治療を申し込む時に、費用はいくらかかるのか?保険は適応されるのだろうか?とお金の面で心配になる方もいる事でしょう。

ここではボトックス注射に関する費用面(保険使用時含む)などを詳しく説明します。

ボトックスの効果は3~4ヶ月

眼瞼痙攣の原因は今のところはっきりとした事が分かっていません。そのために西洋医学では対処治療しかできないのが現状です。現時点でもっとも効果が高いとされているボトックス注射でも、3カ月も経つと薬の効き目がなくなって、元の通り眼瞼痙攣が再発してしまいます。そのためにボトックス注射による治療を行う場合に、3カ月ごとの注射を受けるのが一般的です。

ボトックス注射は筋肉弛緩効果だけの注射ですので、眼瞼痙攣を治癒させる力はありません。この病気の原因は特定されていないので、自然治癒などによる改善がなされない限り、ずっと注射を打ち続ける必要があります。実際に、2年も3年も治療を継続している方はたくさんいるのです。

 

ボトックス注射に掛かる費用は1回5~6万。保険適用はされるので1~3割負担

では、ボトックス注射の費用はいくらぐらいなのでしょうか?そもそもこの治療法には健康保険の適応はあるのでしょうか?その疑問に答える前に、ボトックス注射の薬剤についてちょっと説明をしておきます。

ボトックス治療で使われているボツリヌス毒素は、以前日本中を震撼させたオウム真理教が生物兵器として利用しようと培養していた菌です。もちろん注射をする際は不活化の状態にして、しかも安全性が確保できるレベルまで希釈させて使いますが、これほど危険度の高い菌ですので、きわめて厳重な管理がなされています。

ですから取り扱いができる製薬会社も限定されていますし、治療に使用できる医師も専門知識を持っている資格者に限られています。たとえるならばボツリヌス菌は麻薬レベルの管理体制が敷かれていて、薬品の管理と納入・失活・廃棄に関しては確実な記録が義務化されていることから、医療用製剤としては希少価値の高い薬に位置付けられています。

また病院では在庫保持ができないために、治療予定が立ってから発注し、入手を待って治療に入るといった手間がかかります。つまり診察日に注射することのできない治療法なので、患者さんにもデメリットがあります。さらに使用する病院に対しては返品不可の縛りがあり、購入の際に報告した患者のみに使用が認められていて、他人への流用を禁止しています。このために患者が治療をキャンセルした場合、すべて廃棄する決まりになっているので、注射の料金だけは支払わなければなりません。

こういった事情からボトックス注射は非常に高くなってしまいます。眼瞼けいれんの場合は、一般的に1眼あたり6ヶ所に注射をします。費用はおよそ5〜6万円掛かります。

ただし、ボトックス注射には健康保険が適応されますので、負担額は健康保険の種類に応じた料金になります。つまり1割負担であれば5〜6000円の支払いで、2割負担であれば1万円くらい、3割負担の保険の場合は15000円くらい掛かります。もちろん病院によって設定金額に多少の差がありますので、事前に確認しておくようにしましょう。

一回に掛かる費用としては高額だと感じるかもしれません。ですが、2008年まではもっと高額設定だったことを付け加えておきます。はっきり言えば、先の料金の2倍以上高かったのですから、普及率が高まる中でかなりダンピングしていることは確かです。

ボトックス注射を繰り返す弊害に注意

3カ月くらいに1回の割合でボトックス注射をする必要がありますが、人の体には菌に対する免疫というか、抗体反応が出てきます。ボツリヌス菌に対する抗体ができる事で、注射の効き目が弱くなってしまうケースがあるのです。もちろん一回に摂取できる量に上限が設定されていますので、効き目が落ちたからといって量を増やすことができません。つまり、何回か注射するうちに効かなくなる人もいるということです。

眼瞼痙攣をはじめとした筋肉の不自然なケイレン症状は、脳や自律神経の働きなどに異常があって生じるとされています。そこで根本的に治療をするならば、漢方治療の様に体質改善からアプローチする方法が望ましいでしょう。ボトックス注射はあくまでも一時的な対処療法で、日常生活を支障なく過ごすための手段であると理解しておくことも大事です。

まとめ

ボトックス注射による眼瞼痙攣治療には即効性があって、治療後からまぶたの痙攣がストップします。これで日常生活が支障なく過ごせるのですが、効き目は3か月前後で定期的に注射を打ち続ける必要もあり、費用はかなり掛かります。保険は適応されますが、1回に15000円ほど掛かっては生活費を圧迫してしまうかもしれません。そこで根本治療も併用して行うと良いでしょう。